「数学から数楽へ。~数学は自然と会話するための言葉」勉強会レポート

数学の楽しさを全力で教えてくださる高梨宇宙さん

これまで、IT系、金融、起業など、ビジネスに近い話題を多く扱ってきましたが、ここで少し視点を変えて、「数学」をテーマとした勉強会を、船越 辰弥プロデューサーに企画していただきました。ちなみに勉強会の会場はデジタルハリウッド大学様!ひろびろスペースのご提供、本当にありがとうございました。

 

勉強会のレジュメ

  • 中学高校で学んだ数学は最先端の数学・物理学と「直接」つながっている
  • 古代の数学が現代宇宙の謎を解くカギ
  • 携帯電話からコンピュータ、犯罪捜査に至るまで活用されている数学
  • 数学は「自然と対話するための言葉」である

 

とても手の込んだ、仕込みにお時間がかかっただろうな、と感じさせるスライドとプレゼンテーション。盛りだくさんな内容なのでそのうちの一節をご紹介します。

「ピラゴラスの定理(直角三角形の3辺の長さの関係をあらわす等式)」
:a(2乗)+b(2乗)=c(2乗)。
〈例〉 3×3+4×4=25(5×5)
一方、「フェルマー予想」
:a(3乗)+b(3乗)=c(3乗) は成立しない。
〈例〉 3×3×3+4×4×4=91で、125(5×5×5)ではない。

 

こうやって可否がクリアに見えるのが数学のオモシロイところ。数学の定理って携帯電話やコンピュータの開発、犯罪捜査にも活用されているのだそうです。確実な再現性がなし得る技でしょうか。

 

数学って美しいですね。

 

プレゼンテーションの最後に話された、こんな言葉が印象的でした。

『数学は言葉である。意味を理解することは大切だがこだわりすぎてはいけない。むしろ(言葉の)意義を明確にすることが大事。自分の頭で考えるのは大切だが、先人に学ばなければただの空転にすぎない。先人から学ぶ工程を経て、それを発展させて、新しいものを創りだせばいい。』

 

さらに勉強会後、講師の高梨さんからご丁寧なコメントをいただきました。せっかくですので全文をご紹介します。

このたびは貴重な機会をいただきありがとうございました。今回お話させていただくにあたり、「教師育成の課程はフローチャート的に、これをやって、あれをやってというふうに教育『技術』を身につけるだけ。そうした人が教師になっても、何を教えるのだろうかと疑問に思う。結局、自分が本当に面白いと思い、関心を持っていることしか他人に伝えられないでしょう」という、ある数学者の言葉がふと頭をよぎりました。

そこでいろいろ悩んだ末、私が本当に面白いと思うことをお話させていただこうと。もちろん内容を深く理解していただければ、より楽しんでいただけるのですが、さまざまなバックグラウンドの方が参加される勉強会ですので、一様な理解を求めるよりも「現場で数学を楽しんでいる姿」をお伝えできれば、というスタンスで取り組ませていただきました。

研究室での議論の写真で、ホワイトボードいっぱいに式を書いていたことえを覚えていらっしゃいますか? いつものことながら、すぐに余白がなくなりますね。数学をやるとき、ホワイトボードの広さは、発想の大きさに比例するという数学者、理論物理学者が多いといわれています。多少そういうことも意識してホワイトボードを使用しているわけです…

余談ですが理論屋には、「ホワイトボードとペン」より「黒板とチョーク」のほうが人気なんですよ。私もキャップを閉める心配とインク残量のわかりにくいペンより、乾かず、残量が一目瞭然のチョークが好きです。世界中の数学者の間で、日本製のチョークが最高だといわれているそうです。嬉しいですね。

もし次の機会があるのなら、喜んでお伺いします。またお会いしましょう!

 

高梨さん、ありがとうございました!また講師になっていただきたく、どうぞよろしくお願いします。

 

全身を耳にして学ぶ参加者

 

2012/09/07
於:デジタルハリウッド大学
講師:高梨 宇宙さん

勉強会の開催情報は…

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