
ガラケーからスマホにモバイル端末がシフトし、端末の性能が向上し通信環境がより良くなりつつある今、人間関係に基づく「ソーシャルゲーム」が人気を博しています。そこでこの度、iモード時代からゲーム作りに携わっている森谷 哲さんに、ソーシャルゲーム開発の舞台裏について解説いただきました。
講師
森谷 哲さん
ファーストビット株式会社

当日の様子

メモ
ソーシャルゲームの歴史
- 2007年、FB上でZingaがFarmVille(日本は着うたフルな時代)
- 2010年にSAPがようやくブレイク(それまではプラットフォーマー)
マネタイズのモデル
- 広告モデル(アフィリ的)は一時期減ったけど最近ちょっと増えてきた。
無料で遊べることについて
- 課金するユーザーはかなり課金してくれるのでいい。1%もいれば充分。
- 会社によって、ゲーム自体でマネタイズする思考のところと、ゲームは無料でもよくて、アクセスをフックに広告などでマネタイズする思考のところと、大きく2つに分かれる。
FBからゲームの利用は若干減ってきている
- USは、FBの利用がこれまでPCからだったが、最近はスマフォからになっているため。
オンラインゲーム文化はUSと韓国
プレーヤーの変遷
- キャリア課金型からGooglePlay/AppStoreにシフト。
誰が「ゲーム作ろう!」と言い出す?
- 以前はプラットフォーマー(GREE、mobage等)主導だったが、最近はSAPが主体的になりつつある。
⇒事業会社がキャンペーンとしてゲームを作りたい!という声は?
←mixiが強かったころは多かったが、最近は減った感じ。
⇒ゲーム内広告はちらほら増えて来たかも?
AppStoreの現状
- TOP10位くらいで約1,000万/dayの売上。
AppStoreが横につながりを広げる仕掛けは?
- ガンホーはゲームをプラットフォーム化してしまう戦略(コロプラも)
開発スタッフ
- データベースエンジニアは規模が大きくなってくると重要
- 最近はゲーム自体の面白さより、クリエイティブ系の人材が重宝されている傾向(とくにイラストレーター)
解像度
- 大きくてディティールまで描き込んだイラストじゃないと、スマフォで綺麗なイラストとして表示されないため、イラストの作成コストがかかる。
ディレクター中心
- ソシャゲ業界は特に、階層構造で仕事をしないため、ディレクターに負荷がかかる。
⇒PDCAのスピード感が他業界よりも早いため、ディレクターの判断のもと素早い対応が求められる。
⇒ディレクターの次に重要なのは?
←プログラマ
感想・コメント

モチベーション管理ダイジ。再確認。

周りに優しくしようという気づき。いいきっかけを得られた。

どこのディレクターも苦労してるなあぁ。
アプリ単体開発よりもスピーディな対応という点が驚き。

大手Sierとは考え方が全く異なる。世界観を共有しミッションを遂行する、というソシャゲの仕掛けは一つ大きなポイントだと改めて理解。

ソシャゲの作り手の健康状態はヤバイなあ。
スピードとクオリティの両立がハードそうに見える。

ゲームを真面目な業界にいれるにはちょっと大きな壁がありそう。
ロジカルな方が多い業界との橋渡しを一緒ににできたらイノベーションにつながる?

2013年1月30日 於:スポルツ様ミーティングスペース