「マイナンバー、経営者としての抑えどころ&データセキュリティ最新事情を学ぶ。」勉強会レポート

森田善明さん

いよいよ2015年10月から配布がはじまる「マイナンバー」。

随所で耳にする大型制度施行ですが、わりと直前まで仕組みの詳細がわかりづらかったことから、中小企業にとっては「具体的にどんな対策をしておく必要があるのか」が見えづらい状況が続いていました。

そこでナレコモでは、マイナンバー制度を以前よりウォッチし続けている専門家、小澄税理士事務所の小澄代表をお迎えし、経営者・フリーランス向けに「マイナンバー制度にどう対応すればいいか」をお話いただきました。

ただ、単にマイナンバー制度についてお話しいただくだけならば、商工会議所などもセミナーを主催されています。なので今回のナレコモでは、マイナンバーに関連して話題に出てくる「データセキュリティ」についてもあわせて学ぼうと、AOSリーガルテック社のマネージャー 森田さんにお越しいただき、「データ・セキュリティの最新事情」を話していただきました。

 

1.マイナンバーは国の悲願(小澄税理士事務所 代表 小澄さん)

小澄税理士事務所 代表 小澄さん

小澄さんによると、マイナンバーは「国の悲願」なのだそうです。

なので、実際に施行されるの?といった噂も一時期流れたそうですが、必ずやります。その意気込みは、マイナンバーの罰則規定が他の施策と比べて相対的に厳しい点にもあらわれています。

マイナンバーによるメリットは「行政の効率化による徴税効率UP」が本質です。つまり、第一の受益者が行政で、その結果として国民にもメリットが広がる、というもの。行政としては、年金問題を発端に「税金をとりっぱぐれしたくない」「社会保障の支払い状況をしっかり管理したい」という想いが強くあるそうです。

また、財産情報とマイナンバーとのひもづけは、やりたい意志は国にあるけれど、まだ義務化されるかは定かではないとのこと(2018年から「任意で」銀行口座とマイナンバーを紐付けられる)だそうで、まだまだ流動的な制度でもあります。

 

マイナンバーの使い方

経営者は、従業員やフリーランスに対して「利用目的の通知(理由をしっかり伝えて、マイナンバーを預かること)」が重要です。

従業員には都度、書面や雇用契約等で通知すれば良いのでそこまで問題はないですが、取引先にフリーランスの方がいる場合、その方の本人確認はとても重要になってきます。

 

本人確認の方法

1.会社からフリーの方に書類を送付
2.通知カードにコピーを貼り付けて会社へ返送
3.会社がその書類を受け取ることで、「住所」と「マイナンバー」を紐付けられます。

このオペレーションはけっこう煩雑ですよね。ただ、郵送ベースでなくてはならない、というわけではないようで、今後はメールなど別の方法で容易になってほしいところです。

 

注意点

・源泉徴収、にはマイナンバーを記載する。
・所得証明、に使う場合は、マイナンバーを消さないとならない。

経営者側の実務上のテクニックとしては「マイナンバーを印刷はせず、提出書類に使用する際に手書きで記載する」方法がベターでは、と小澄さんはおっしゃられています。

 

FAQ

Q.漏れた際の経営的な実害リスクは?
A.まず「ない」そうです。ただ、マイナンバーと個人情報(住所氏名生年月日)が紐付いた状態で漏れると、懲役リスクが大きくなります。また、社会的信用の低下リスクも大きいです。

Q.番号の再発行は?
A.「悪用された場合」に変更は可能、だが、悪用の定義はまだされていないそうです。

Q.身分証明に使えるの?
A.使えるけれど、身分証明にマイナンバーカードを使わないほうが良いみたいです。具体的には「裏面コピー(個人情報記載エリア)はNG」というルールがあるのだが、店頭での会員登録現場などで徹底されるかははなはだ疑問で、レンタルビデオ屋なんかでやられそうですよね。

 

その他、様々なhowtoやtipsを小澄さんからお話いただきましたが、詳細は当日ご参加いただいた方の特権ということで。
※小室のまとめが正確とは限らないので、上述の内容についてご不明点あらば顧問の税理士さんや小澄さんに必ずご確認ください。

 

2.データセキュリティ最新事情(AOSリーガルテック マネージャー 森田さん)

森田善明さん

サイバー犯罪は、以前は娯楽的な要素で犯罪に至る「愉快犯」が多かったのですが、最近は金銭目的の「経済犯」が主流を占めるようになっているそうです。

それはつまり、ビジネスとして取り組む輩が増えたということで、手法が高度化・多様化・長期間化してきているとのこと。

 

守りのセキュリティから攻めのセキュリティへ

企業の情報防衛は、これまでは「漏れないようにする」スタンスで考えられてきましたが、現実的には、100%完璧なセキュリティ対策は存在しません。

ですので、最近の潮流としては、「漏れたとき、最小限の影響範囲に絞るか」「漏れたとき、どういう経路を辿ったか事後追跡ができるか」という点に重点を置いた取り組みになりつつあるそうです。

その時に有用な施策として注目を集めているのが「デジタルフォレンジック」。

デジタルフォレンジックがどんなものかというと、
・データを保全し
・そのデータを深い深いところまで掘り下げる
ことを、法律を順守した方法で実現するもので、「デジタル鑑識」とも言います。犯罪現場で手袋はめて現場の証拠を探して刑事に渡すアレのデジタル版です。

ウィルス対策ソフトだと「攻撃を受けたときに検知して防ぐ」という水際作戦で対処するところを、例えば「デジタルフォレンジックを導入してるからね」とあらかじめ社内に宣言しておくことで、「やべ、自分のパソコンの操作、会社に知られている」という抑止効果が大いに期待される、というものです。

 

詳細事例を交えて森田さんにお話いただきましたが、ディープな世界すぎてここでは到底書けません。どんな内容だったかは、参加者さんのアンケートの一つに「フォレンジックにガクブルです。」というコメントがあったことから、ご推察いただければ幸いです。

※他にもちゃんとしたコメントたくさんありました。例えば「セキュリティのほうは、やはり漏れるのは防げないので、漏れないような意識づくりと漏れた際の素早い対応が大切だとわかりました!」など。

 

 

…と、ちょっとタイムリーなテーマを今回のナレコモで取り上げてみましたが、やっぱり経営者さん・フリーランスさんにとって、マイナンバーやそれに付随するセキュリティの話は興味深かったように見受けられます。

次回もマイナンバーを取り上げますが、「こんなテーマでやって!」等あらばぜひぜひお教えいただけますと幸いです。

 

さいごに、中小企業向けマイナンバー対策ソフトのご紹介

宣伝で恐縮ですが、小室の方で、AOS社の中小企業向けマイナンバー対策ソフトウェアの取り扱いを開始しました、こちらもご覧いただけると、皆様のお役に立つかと。

2015/9/5
於:楽器カフェ
講師:小澄税理士事務所 代表 小澄 健士郎 氏
AOSリーガルテック株式会社 マネージャー 森田 善明 氏
(記 小室)

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