「ベンチャー法務基礎講座~契約の基本を学び、企業法務を強くする~」勉強会レポート

「契約」についてナレッジ共有してくださる方いないかなぁ、と(主宰の小室が)つぶやきつづけておよそ半年、やっとこの日が実現しました。「ベンチャー法務の基礎知識」。願いつづけ、言いつづけてみるものです!

講師はIPOやBuy outなどのゴールを見据えたベンチャー企業の支援を得意とされる「GVA(ジーヴァ)法律事務所」の代表弁護士、山本 俊先生です。

ビジネスの現場では、あらゆるレベルの「契約」が必要になります。業務のプロであっても契約に関しては不得手な担当者が矢面に立たされるケースも少なくありません。そこで、「訴えてやる!」とならない/しないための、契約の重要性や弁護士の上手な活用法についてお話いただきました。

「契約」はビジネスの必須アイテム

「契約」が結ばれていないと、何かトラブルがあったときに弱い立場は不利になります。民法、商法でカバーできる部分がありますが、やはり各論は契約内容に左右されることが多く、弱い立場だと不当に近い条件を飲まざるを得ないケースもあるようです。また、そもそも不利な契約を結んでいたことに気づかずトラブル起きてしまい、その後弁護士に相談されても契約が優先され、残念ながら守ってあげられないケースもあるようです。

契約書はドラフトを先に出した方が有利になる場合が多いとのことでした。

ご参考まで弁護士会の報酬基準によると、ビジネスの規模が300万以下ならば着手金8%、成功報酬が16%、300-3,000万ならば着手金5%、成功報酬10%くらいのフィー設定になっているようです。

正しい「契約」を結ぶこと

大抵のことはウエブで探せば拾ってくることができます。もちろん、契約書のひな形だって拾うことができます。それを使って「なんとなく契約」。なにも起きなければ良いですが、期せずして自分でドラフトを出したのに自分に不利になっている場合もあり、トラブルが起きればとんでもないことになります。それならば契約を結ばない方がマシという(笑)…

どちらかが法務リテラシーが低い、または両者のリテラシーに不安がある場合は早めに弁護士に相談した方がよさそうです。

弁護士とwin-winな付き合いをするには?

「弁護士のサポートは必要だと思うが、いつ何を相談したらいいかわからない」というケースが大半だと山本先生。いつの間にかトラブルに巻き込まれている、なんていう事態は避けたいですね。

そのためには、自社のビジネスを理解してくれる弁護士を選ぶこと、それから、いま起きている事実や状況だけでなく、業務のいろんなことを少し幅ひろく伝えて弁護士の「問題発見能力」を高めておくことが大事だそうです。そうすることで弁護士は何か起きる前に先回りして提案することができ、結果的に良い関係を保つことができるといいます。

弁護士に余計なことをいうと止められる、と思われるようですが、むしろマネジメントの一員、という感覚で事業のビジョンや業務内容について腹を割って語り合うフェーズがwin-win の関係を築くためには必要になりそうです。

感想・コメント

感想1

何もわかってなかったことが分かった。自分で理解する必要を感じた。

感想3

はじめから相談する必要性を感じた。

感想4

業務委託契約を読み込む必要があるので、理解する必要性を深く感じた。

感想6

契約を作り上げる過程のノウハウの重要さを知った。

感想2

リスクが顕在化した。切り札をGETできた。

感想5

法律相談がもっと高いものだと思っていた。意外とりーずなぶる。

Global Venture Achivement が、GVA(ジーヴァ)法律事務所のネーミングの由来。”世界展開を目指すベンチャー企業をサポートすること”がミッションだそうです。なにかあったらGVAに相談したい!と思わせるキレと勢いのある、でもふんわりした親しみやすさも兼備えた山本先生でした。

※ GVAワンワードでは、古代インドの言葉で”生命力”を意味します。
2014/04/09
於:株式会社スポルツ様MTGスペース
講師:山本俊さん

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