「SNS運用担当者としての基本を学ぶ」勉強会レポート

みなさんは情報発信のためにSNSを活用していますか?

Twitter、instagram、Facebook、LINE@などなど…ソーシャルメディアは続々と増えています。最近ですとTikTokでしょうか。

「情報発信したいけど、どこで何を発信したらいいの?!」「どう活用したらいいの?!」とお困りの方は多いかとも思います。講義スタート前の自己紹介&参加者の興味関心の声を聞いてみると、みなさん同じようなお悩みをお持ちでした。

  • SNSに興味のあるクライアントへのアドバイスをしたい
  • 情報発信やSNS活用に興味があり、ノウハウを知りたい。また会社の価値を上げる発信をしたい!
  • 企業戦略のための活用方法を知りたい

今回のナレッジコモンズは「SNSの運用・活用」について。

「大きくて可愛い靴をECで売りたい!」という想いからキャリアがスタートした、講師の平野 由梨子さん。ECサイト運営の経験をもとに、現在はSNSでの情報発信や運用、コンサルティングを行っています。

さて、どんなお話が出てくるのでしょうか?

まずは活用するメディアの特徴を知る

「媒体によって、魅せ方やコミュニケーションの仕方を使い分けています。」とお話する講師さん。

Twitter、Instagram、Facebook、LINEの4つの媒体の特徴と、利用層を紹介してくれました。

  • Twitter → 10代~60代/オタク気質・スポーツ好き
  • instagram→ 20代30代/女性・ビジュアル重視
  • Facebook→ 30代40代~/ビジネスマン
  • LINE → 10代~70代/購買活動をする層

例えば、企業との「即時性の高いコミュニケーション」を大事にしたいと思うユーザーに向けて、Instagramで美しく、見ているだけでも楽しいビジュアル重視の情報を発信したら。企業として信頼性の高い情報を得たいと思うビジネスマンに向けて、Twitterで友人のように楽しく軽いノリで情報発信していたら、ユーザーとしてはどう思うでしょうか?

SNS運用時の大切なポイントは

  • そもそもの目的は何か?
  • SNS運用で何を取りに行きたいか?
  • ユーザーとどのようなコミュニケーションを取りたいのか?
  • 継続して発信していくために持続可能なラインはどこか?

これらが明確になることで、運用する際の指標や適切な媒体も変わってきます、とのこと。

企業のSNSの立ち位置とは?

SNSを立ち上げると、様々な企業アカウントから情報が発信されていますよね。ネタ系、広告系、身近に感じる存在などなど…。

企業アカウントは大きく2つの立ち位置に分かれます。

1.インフォメーションカウンター(コミュニケーションツール)として

ユーザーと企業間のコミュニケーションの接点として活用。

例:「中の人」や企業キャラクター、親しみやすい情報を通して身近な存在として、私生活の中に接点を増やす。

2.送客・ブランディング(広告媒体)として

新商品やキャンペーンページへ誘導するための情報発信、企業ブランディングの一環として活用。

例:情報発信メインのTwitter、ビジュアルの美しさ・面白さを最大限に活用し商品イメージから発信していくInstagramを併用するなど、複数媒体を活用しながら新商品の周知や、企業ブランディングを行う。

企業内に取り入れる際に、どちらの立ち位置に当てはまるのかによってアプローチや、運用体制が変わってきます。立ち位置を意識しながら考えていくと、どの媒体でどのようなアプローチをしていくかが見えてきますね。

さまざまな運用体制

媒体も、どのようなアプローチでいくかも、そろそろ見えてきた!となったら、次は運用についてです。

まずは「接点をつくるためにもどんどん発信しなくては!」と闇雲に発信するのではなく、時期や内容など計画的に考えながら運用していかないと、継続して運用することが難しくなってしまいますよね。そこで、講師さんから運用時のアドバイスをいただきました。

みんなで確認できる管理ツールを用意する

チームで運営する場合、事前に発信する情報を企画、計画し、運営チームのみんなで確認できるツール(ExcelやGoogleスプレッドシート、チャットツール)などを活用しながら、運用していきます。管理ツールがあることで、公開スケジュールや内容が把握できて安心ですし、振り返りがしやすくなります。

ユーザーへリーチさせる

星の数ほどアカウントがある中で、リーチさせるのはとても大変ですよね。そこで、いかにリーチさせるか戦略的に考え、目標数字(フォロワーを●●●人まで増やす、記事を●●●●アクセスまで増やすなど)を明確にしていきます。

目標数字を設定することで、次に向けてのふりかえりと、戦略を練る際の軸になります。なので数字をきちんと決めていくことがポイントです。

そして、ユーザー同士の交流をつくること。フォロワー獲得のための地道に投稿に対して「イイネ」を重ねていくことで、交流が生まれフォロワーを増やしていくことができます。

分析とふりかえり、そして次の戦略を練る

さまざまなノウハウやテクニックが紹介されてきましたが、ここで1つ質問が上がりました。

「ニッチ産業からの情報発信はどうすれば良いのか…?」

確かに!個人で活動してる方や、ニッチ産業からの情報発信はリーチさせることが難しい…そもそも何を発信していけばいいのか…とお悩みの方も多いかと思います。

ここで講師さんからのアドバイスとして、「投稿のカテゴリを決めて、分析する」というお話が出ました。

例えば「日常風景」、「仕事の様子」、「業界あるある」など、発信内容をカテゴライズし、運用する中で反応や結果をみながら、どのような情報がリーチしているのかをまとめながら振り返り、分析をすることが大切です。とのこと。

BtoB企業で、外向きに発信していくには?

  • 編集者としてのまとめサイトの管理人となる。
  • 客観的な目線から見せ方を検討してみるなど外から見たらこんな面白い切り口があるんだ!というのを探す。
  • 企画は量が質を作る。
  • 情報収集する中で自社でできそうなことを探してトライしてみる。

気づきのシェア

講師さんのお話を聞いて、3人1組みで気づいたことをシェアしていきます。どんな視点で話を聞いていたのか、どんな気づきがあったのか、シェアをすることで深まっていきます。

  • 前提知識が違い、ターゲットの年齢も違うなかでどう使いこなすのか、活用法を提案することにチャレンジしようと思った。一方で一定のリテラシーがないと判断できない場合もあるので、社内での説得に時間を取られてしまう懸念がある…。
  • いいねを集めることが目的ではなく、デジタルからどうリアルにつなげていくのか、大事にしていかなければいけないと気づいた。
  • SNSが何に役立つのかではなく、よりファンになってもらうこと。手に取ってみよう、興味を持ってファンになってもらうことを意識しながら運用すると良いのでは?と気づいた。
  • SNSの在り方がわかった。巻き込んでいくことの大切さに気づきました。

いかがでしたでしょうか?Webサイトよりもユーザーとの距離感がぐっと近くなるSNS。交流できる面白さもありますが、即時性の高い情報発信により思いもよらない炎上に繋がってしまうこともあります。

ですが、SNSを起点として今までにない新しいつながりや、交流が生まれ、自社を知ってもらうきっかけになったらとても嬉しいですよね。

講師さんからのアドバイスをもとに、楽しみながらSNSを活用していって頂ければと思います!

(小野)

小室の感想

※ちなみにこの回はグラレコありませんでした。

個人利用と違って、企業・ビジネスとしてのSNS利用は、自由気ままに書いて投稿すれば良いとか決してなく、やはり「コツ」がいる世界です。当たり前ですね。みんながみんなパインアメやSHARP、NHKのような投稿できるかというと、決してそんなことはなく。

個人的には、会議やワークショップを上手に回す「ファシリテーター」と同様に、SNSの運用担当には、ある種の先天性というか資質があると考えています。その資質はSNS媒体によって別で、twitterなら即興性・頭の回転の速さ・ウィットにとんだ笑いのセンス、インスタなら写真のセンスなどなど、後天的に鍛えられる面もあると思いますが、本質的には「人間性」がにじみ出るものかなと考えています。

そうした「属人性」は、ビジネスにおいては忌避される傾向にあります。当然ですよね、だって「ビジネス」ですから、再現性が大事で、属人化しすぎたらいろんな弊害があるわけで(だから大企業はジョブローテ組んで癒着防ぐわけで)。

それはわかる一方、中小企業であれば正直「属人性どんとこい」で、その方のセンスにあったSNSがあるか、それがビジネスに貢献しやすい(つまり相性がいい)かどうか、というスタートラインから、顧客とのコミュニケーションを実施してみても、いいんじゃないかなーと思ったりしてます。

とはいえ、炎上リスクはやっぱり怖いでしょうから、そういう場合は「平野さんにご相談」です笑。

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