秋も深まってきた10月最初の金曜日、久々のKnowledge COMMONSを開催しました。テーマは「UI (ユーザーインターフェイス) / UX (ユーザーエクスペリエンス)」について。とっても旬なトピックスということもあり超満員御礼!の勉強会となりました。
「モバイルの」とタイトルについていますが、Webサイトなどにも幅広く応用できる考え方を、講師の田中宏幸さんにレクチャーいただきました。
まず知る、UI/UXの背景から
市場が成熟してくると、余白が統一、タップできる範囲が広いなど「使いやすさ」のみでは差別化ができなくなってくる。そこで台頭してきたのがUX、ということ。UXは使いやすさではなく「体験」。使いやすさはコモディティ化しても体験はコモディティ化せずに、強烈な共感やファンを生む、というところが差別化につながっていくのだそうです。
UI/UXとは
【UI】外見。ユーザーが情報にたどり着くまでに必要なボタンの装飾、テキストの幅など、見た目のデザインのこと。
【UX】体験。アプリやウエブサイトを訪れた人にどんな体験を得てもらいたいか、を設計するエンジニアリング。課題解決の手法のこと。
アプリやウエブサイト制作におけるUI/UXの取り入れ方
まずUXを起点に考えるべき、と田中さんは強調されていました。アプリを定義するのがUXだから、です。どんな気分でアプリを使ってもらいたいか、体験を得てもらいたいか。それがすべてであり、まずは損得勘定から一歩はみ出てUXことだけを考えるフェーズが必要なのだそうです。
伝え手が考えたUXがユーザーの気持ちとぴったり一致し時に手放せなくなる、つい何度も訪れたくなるサイトやアプリになるのだとか。まずUXをデザインしUIで伝える、というとわかりやすいですね。
UI/UXの観点からこれからのデザインに必要なこと
以下の3点に集約してくださいました。
- シンプルであること(わかりやすさ)
- クリーンであること(清潔感がある、色、文字、余白が整っていて情報が見やすいこと)
- パワフルであること(使いたい衝動が起こるもの。ひと目でその魅力がつたわること)
UXのデザインには教科書的な手法がなく、なんともつかみ所のない、雲みたいなところがたくさんあります。表現するための何かを掴むには経験と、キラリと光るセンスが必要になりそうです。
感想・コメント
業務フローを丁寧に解説していただいた。
でも、チュートリアルは本当にディスられる対象なのか?リテラシーと年齢層のバランス?
IAまでは考えてるけどUXは考えられてなかった。
開発工程やプロジェクトマネジメントよりの話になって予想外だった。UXの言葉の定義が、一般流通と今日の内容とで違うなあ。
デザイナーとして「制作」だけでは守備範囲が狭い。次に活かせそう。
エキサイティングだった。思いやりこそ大事と再確認。
スマホになってUIUXさらに重要になってきたな。デバイスの性能が高まって自由度が高くなった。アプリ開発シーンとして「アクティブ度合い=どれだけ使われてる=UIUXデザイン」を気にするようになってきた。動機づけが難しい。
なお今回の勉強会にはRuby系ブログ「酒と泪とRubyとRailsと」の中の人にもご参加いただいており、あっというまにエントリをまとめてくださっていました。「UXをみっちり基礎から教わることができた「モバイルUI/UXのキホン」って勉強会のレポート!」も是非ご参照ください。